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雨降る前の昼空に~錆びたチェーンのブルース~

急な展開。
ヒトリ、自転車で移動するコトになる。

それは
僕が乗った自転車の中で、
一番のボロボロ自転車。

もともとは元気に走っていた友達の自転車だが、
数年間、放置してあった雰囲気が満タン。

錆びだらけのチェーン。
動かないギア。
むりやり前後の歯車にチェーンをかけ動くようにする。

出発。


ペダルをこぐたびに、
「ギィーコ、ギィーコ」
と、マンガの用な音を発する。
こんな自転車、はじめてだ。

だけど、
走り出せば、はじまるのだ。
その音でさえ、ココロ踊る材料となる。


車でも、スケートでも、走れない道を選んで進む。
バイクなら、どうにか走れるけど、バイクだったとしても
選ばない道を選んで進む。
僕の行動範囲エリアなのに、斬新だ。


しばらく走ると、目の前に登りの坂道。
見慣れたバイクのチェーンなんかより、
とても細くてサビサビのチェーンが、
どれくらいのトルクに耐えられるか心配で、
急な坂道は、自転車から降りて押すコトにする。



走る。進む。
そこが、僕の通学エリアだったコトを思い出したので、
記憶をたどる道を選びはじめる。

「ギィーコ、ギィーコ」
あの頃は、こんな音などしない、快適な自転車。
あの自転車は、ドコにいったのだろう。


そんなコトを考えていたら、下り坂。
下った一番底あたりに、おばさんが信号待ち。

僕は、後輪のブレーキを利かす為に左のブレーキレバーを握る。

利かぬ。
まったく利かぬ。

出発した時点で、
前輪のブレーキが、なぜにか無いコトと、
ブレーキがまったく利かぬコトは把握してたのだが、

「しばらく乗ってなかったから、ブレーキ部分のゴミやサビで利かぬのだ。
走り出して、ブレーキを何度か使って、ゴミやサビがとれ、
ブレーキのアタリがでれば(なじめば)利くようになるだろう」
などと、整備士らしい判断。

アサハカだ。
整備士キドリのアサハカな自分の判断を恨む。
そんな簡単に、自転車のアタリはでないらしい。
僕がもしや、自転車屋さんに転職した時の為に、
貴重な経験として、おぼえておきたい。
などと、緊急事態にかるく現実逃避。

とにかく、ギリギリで、おばさんとの接触事故を回避。
これまでの人生で、一番のハンドル操作で、
ガードレールとおばさんのスキマをすり抜ける。
ブレーキは大切だ。社長に報告しよう。


接触事故を回避した直後。
僕の顔に水滴がぶつかる。

見上げれば、雨らしい空。
この空も、出発前には把握している。

「さっきまでの太陽がかくれて、自転車を乗るには、涼しくてちょうど良い」
そう思った自分を思い出す。

アサハカだ。
あいかわらず、自分のコトながら、アサハカだ。

が。
別に、雨に濡れることは、苦ではない今。

普段から、天気予報なんて見ないから、
「くそ、天気予報、はずれてる」
などとグチを言えないコトが残念なぐらいだ。

だいたい、まだ、たまにポツっと顔にアタルくらいだから、
どうにか目的地までもつだろう。


「ギィーコ、ギィーコ」
僕は進む。

明日は、忌野清志郎さんの命日だ。
あの方は、わりと、自転車で移動していたらしい。
今、同じコトをしている自分が、少しうれしくなる。

2009年。
忌野清志郎さんが亡くなった年の5月9日。
僕は、ロック葬『忌野清志郎 青山 ロックンロールショー』に行く。

そのコトを、このニッキに書こうと、途中まで書くのだが、
悲しすぎて苦しくなり、いつも断念してしまう。
3度ほどチャレンジしたけど、未だ書けず。
そろそろ、また挑戦しよう。


そんなコトを考えていたら、
気がつけば、強くなってくる雨。
薄茶色の僕のズボンが、雨にぬれて、水玉模様になりはじめている。

お。
水玉模様って、こういうコトか?

水玉模様の起源にふれたトコで、目的地に到着。


チェーンは切れず、おばさんとの接触事故も回避でき、
雨にずぶ濡れにもならず、到着。

出発前に、錆びたチェーンと動かぬギアを
どうにか動かしたコトを思いだす。

なによりも、いつもより空腹で、これから食べるであろう、
お昼ゴハンが楽しみ過ぎるコトが、うれしい。


どうにかなるし、得るものは大きいのだ。


よこち


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